春になりましたので、今年使用するボカシ肥料を作りたいと思います。
タイミング的には少し遅いですね。本来なら土作りを始める冬の間にボカシを作るべきでしたが、いろいろと勉強中の身ですので自分なりに理解できたことを実践し、忘備録として記事に残したいと思います。
そもそもボカシって何ですか?
まずはボカシとは何?からですよね。僕も菜園を始めて独学で実践的に学んできましたが、最近になりやっと土づくりの重要さに気づき、ボカシづくりを実践してみることにしました。
ボカシとはあらゆる有機質肥料が混ざり合い発酵させたもので、様々な成分がボカされ何が入っているのか分からない、また土壌に混ぜて土とボカすことから「ボカシ」という名前の由来だそうです。
発酵させてある肥料を混ぜ込むことで土壌の微生物が活性化され、土作りの基本として土壌改善にも役立ちます。また堆肥よりも即効性がありつつ、有機質のため効果が長続きします。
通常の(生の)有機肥料は混ぜ込んでから微生物による分解が始まり、栄養として植物が吸収できるまでに時間がかかります。その点ボカシは既に発酵されておりすぐに効果が現れます。
また、肥料やけなども起こしづらいため、施肥してから種まきや作付けが出来ること、元肥や追肥としても使える万能肥料なんです。
シンプル、かんたん、安価にできるボカシ肥料の材料
作り方は非常に簡単です。
いろいろなやり方がありますが、簡単に早くできる好気性発酵によるボカシ肥料の作り方を紹介します。時期にもよりますが、春以降は1ヶ月ほど、冬の寒い時期は2ヶ月ほどで完熟します。
ボカシ肥料の材料①米ぬか
安くて多くの用途で利用される米ぬかです。発酵促進剤として、また多くの栄養素がバランス良く入っている資材です。
コイン精米機で無料で手に入るというネットの情報がありますが、東京郊外在住の僕は周辺のコイン精米機全てで米ぬかを入手することが出来ませんでした。田舎だと手に入るとの情報がありますが定かではありません。
自宅で精米をしている方であれば米ぬかが入手できますが、一般的には難しいと思います。
いろいろと探し回り市内の有機米、減農薬米などを専門に扱っている米屋さんで仕入れています。
米袋たっぷり(20kgくらい)で500円でした。
ホームセンターなどでは(安すぎて)扱いがないようですので、米屋や精米店などに聞いてみるのが一番かと思います。
ボカシ肥料の材料②油かす
油かすは園芸肥料として安価にホームセンターで入手できると思います。
窒素分が多めの有機肥料です。最近では100円ショップなどでも販売されていますね。
ボカシ肥料の材料③発酵菌(初回のみ)
発酵させるための菌を投入します。これは身近になるもの何でも良いです。例えば
- 納豆
- ヨーグルト
- 野菜かす(生ゴミ)
- 腐葉土
- 落ち葉
- コンポストの堆肥
- 砂糖
菌によって性格も変わるので、色々混ぜるのもありかもしれません。
これを少量、一握り程度で良いので用意してください。
僕は近所の裏山で取ってきた腐葉土を使いました。
また、2回目以降は、初回に作成した発酵済みボカシを一握り入れれば同じ菌が増殖しますのでわざわざ菌を入れる必要がないです。
ボカシ肥料の材料④混ぜるための入れもの
ボカシづくりには好気性発酵を使いますので、通気性がよく、かつ虫が入らないような容器を用意します。
僕の場合は混ぜ込むときは発泡スチロール容器、混ぜ込み後の発酵期間中は土嚢袋を使いました。
他にも衣装ケースや、密閉可能なバケツ、大きめのプランター、ゴミ袋などでも代用できるかと思います。
ボカシ肥料の作り方
材料が揃ったら、米ぬか、油かす、発酵菌が均一になるように混ぜてください。
材料が十分に混ざったら、すこしづつ水を入れていきます。
コツは手で握って固まり、簡単にほぐれるくらいになるのが目安です。
米ぬかはお肌つるつる成分もあります。気持ちが良いのでぜひ素手でやってみてください。
これって、コンポストの基材づくりや、うどん、ピザ、パン生地づくりにもとっても似ています。
どれも発酵させるための手順なのでやり方は同じなんですね〜!
ボカシ肥料の発酵手順
発酵しやすいような環境を作ります。冬場であれば、このように保温も兼ねて発泡スチロール容器のなかに入れておくと発酵が早まります。
2,3日すると発酵が始まり50度近くまで発酵します。
発酵してきたら、何度か空気を入れるために混ぜてください。この作業を切り返しを言います。
ちゃんと発酵できているかは匂いで判断します。
酸っぱい匂いがしたら嫌気性菌が増えているので、十分に空気を入れてあげてください。
ポップコーンのような甘い良い匂いになってきたら好気性発酵をしている証拠です。
注意事項としては、この発酵臭につられて虫さんが寄ってきます。なのでご自宅が住宅街などであれば匂いがもれないように密閉した容器で、定期的に空気を入れてあげて好気性にしてあげるような工夫が必要です。
発酵してからしばらくすると大きい団子状の固まりになり、菌が増えて表面に白カビのようなものが付着してきて白っぽくなってきたら、そろそろ完成の目安です。
発酵熱が下がり、水分が蒸発してある程度カラカラになればボカシ肥料の完成です。
一度作ってしまえば、屋外の暗所で保管しておけば長期保管が可能ですので、一年分量を作ってしまうと楽かもしれません。
ボカシ肥料があれば他の肥料はほとんど不要になり、肥料に高いお金を出す必要もなくなります。
簡単なボカシ肥料の作り方を紹介しました。本当に簡単なのでぜひトライしてみてください。
また、コンポストをしている方であればコンポスト堆肥も使うとより土壌改善に繋がり土壌の微生物が増え作物に良い環境が整うと思います。
コンポストについてはだれでも簡単に始められる方法を紹介していますので、こちらも参考にしてください。
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